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第53振武隊 天誅隊
沖縄特攻.jpg
この写真は朝日新聞に2022年8月20日(土)に掲載されていた。
特攻隊はほとんど出撃前に記念写真を撮り、それが多く残されているが、これ以上楽しそうな笑顔の隊員たちの写真を見たことがない。
これが戦争中、これから特攻にでかける青年たちの笑顔であろうか。寄り添い、肩に手をかけ、心身共に健康そのもの、またお互いの信頼関係さえも、その笑顔に垣間見るようである。
一瞬の幸福感を共有し、自己犠牲を完遂した青年たちに感謝を覚え、次に同じ不幸を繰り返さないための努力を思う。
この日、昭和20年5月18日、出撃した特攻隊は知覧からの陸軍第53振武隊天誅隊8名の一式陸攻と、宜蘭より発進した単座三式戦3機3名。 
一式陸攻の最終生産型三四型では13 mm 1丁、20 mm 4丁と強力な防御火力を有する。通常7人~8人乗り。主操縦員、副操縦員、搭乗整備員、射爆員、主偵察員、副偵察員、電信員。機長は主偵察員。必要に応じて編隊指揮官が搭乗する。それぞれが機銃や電信などを兼任。
天誅隊の8人は操縦と機銃、通信、偵察に一丸となって米軍の艦艇と戦闘機に勇敢に向かっていったことだろう。沖縄激戦の中、原爆も知らず、あと3か月で終戦ということも知らず。国の指導者が戦いを止めれば、この笑顔で日本再建に取り組んだことであろう。ご冥福を祈るばかり。

陸士57     近間満男 

特操2    小笠五夫

特操2    三島芳郎

少飛14  梅野芳郎

少飛14  土器手茂生

少飛14  星忠治

少飛14  丸山好男

少飛14  山崎忠

この日、米軍の艦船で特攻機の攻撃を受けたのは
USS Sims (DE-154/APD-50) was a Buckley-class destroyer escort in service with the United States Navy from 1943 to 1946.
On the evening of 18 May, 1945 two kamikaze planes made a combined attack. Both planes, hit by anti-aircraft fire, crashed into the water on her port side with a violent explosion that lifted and shook the entire ship. The shock caused serious oil leaks and considerable damage to machinery and equipment. The crew repaired the damage, and Sims continued patrolling. On the 24th, she was again attacked by a kamikaze.  WIKIPEDIA

攻撃地点は26°00'N, 127°00'E
8.JPG
USS_Sims_(DE-154)_underway_in_the_Atlantic_Ocean_on_26_August_1944_(80-G-282693).jpg

Simsの記録では特攻機2機が同時に攻撃したことになっており、Simsを攻撃したのは三式戦3機のうちの2機で天誅隊一式戦ではない可能性も高いが、いずれにせよ終戦も近いこの時期、沖縄沖には米海軍が密集しており、米軍の高性能レーダー網と航空機の待ち伏せ攻撃、艦船からの強力な対空砲撃をかいくぐってわずか数機での攻撃体当たりは至難の業であった。

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